2013.03.24 Sunday
化粧
柴田トヨさんの詩集『くじけないで』の中に、「化粧」という詩があります。 「倅が小学生の時、お前の母ちゃんきれいだなって 友達に言われたと うれしそうに言ったことがあった。それから丹念に97のいまも おつくりをしている 誰かにほめられたくて」 とてもかわいい、ほのぼのとする詩です。息子さんがうれしそうに言ったとありますが、きっとお母さんも嬉しかったのでしょう。それから97歳の今でも毎朝、誰かにほめられたくて化粧しているとのことです。ご門徒の90歳を過ぎたお婆さん、お参りにいくといつもきれいにお化粧をしていられます。とてもかわいいし上品です。いつもきれいにしていたいというのは生きる意欲を与えてくれます。いくら歳を重ねても、たしなみや恥ずかしさを知るということは大切なことです。身だしなみや恥ずかしさを忘れると、それこそみっともない爺・婆になるだけです。