2010.03.29 Monday
面々の御はからいなり
関東の門弟が、本当に念仏一つで救われるかどうかをを確かめるために、関東から命がけで何日もかけて京都まで歩いて来た時、親鸞聖人は「念仏以外に救いの道があると思うものは、比叡山や奈良に、すぐれた先生がいらっしゃるから、そちらに行きなさい。愚かな身の私はどこまでもただ念仏しかありません、皆さん方が念仏をとろうとも捨てようとも面々の御はからいなり (ご自由にしてください)」と答えられています。 ちょうど生死の苦海に久しく沈み自力で泳いで彼の岸まで行けない凡夫の私たちを救うために、阿弥陀の船のみが、苦海に漂っている私たちの処に来て、「早くこの船に乗りなさい」「阿弥陀仏に南無せよ」(我にまかせよ)と、たえずよびかけていられるのです。それが念仏です。私たち凡夫は「はい」と早くこの船に乗るしかないのです。それ以外に救いの道はないのです。しかし私は自力で頑張って泳いでいきます。または別の救いの道を行きますと思う人もいることでしょう。それは各自各自ご自由です。面々の御はからいなりです。