2007.01.26 Friday
根無し草
フランス語でデラシネと言う言葉があります。故郷喪失者、根無し草という意味です。 国や故郷を失くし難民となっていることを表わしていますが、現代人も急激な社会の変化で、一人ひとりのいのちの根がゆらぎ、世の流れに惑わされ、根無し草のような状態になっていないでしょうか。根がしっかりしていなければ、回りに振り回されますます迷いを深めます。「根さえしっかりしていれば枝葉はゆれたっていいじゃないか、風に任せておけばいい」と言われるように、生きていくには根が大切です。仏教は生きる根を教えています。お念仏とは、「かならず私があなたの生きる根となります。我にまかせよ」と阿弥陀如来がいつでも叫び続けてくださっているよび声です。