2015.11.22 Sunday
そのままの救い
私たち凡夫は「そのままの救い」でなければ救われないのです。阿弥陀如来の救いは「そのままの救い」「無条件の救い」です。それは煩悩や自我のなくならない人間の正体を見抜いて、もし条件付きの救いであれば凡夫は救われないからです。そのために阿弥陀如来は誰にでも称えやすい南無阿弥陀仏(念仏)になられたのです。念仏を称えるとは私の口から出ているのですが、阿弥陀如来が念仏となって私の口から出てくださっているのです。「我にまかせよ、必ず救う」「決して見捨てない」「あなたはあなたのままでいい」とよんでくださっているのです。その仏の声を、仏のみ名を聞くのです。称名とは仏のみ名を聞くことであります。その仏の声を聞き、我が身に届くと大きな喜びであり生きる力になります。「私が私のままでいい」と本当に喜べたら、いのちが満足します。人倫の嘲りが気にならなくなります。念仏を称えるとは、仏の願い、仏のみ名、仏の声を聞くことなのです。いつでも、どこでも、どんな時でも聞くことはできます。腹がたった時、愚痴が出た時、寂しい時、私をよび覚まし、安心を与えてくださいます。